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病院開設20周年を迎えました

 

私共の病院は昭和56年8月糖尿病単科専門病院として開設されました。糖尿病患者さんの療養には教育指導が第一に必要であることを基本理念として、北海道で初めて二週間の教育入院システムをつくり、併せて患者会「にれの木会」が設立され今日に至っています。

当時「にれの木会」では糖尿病啓蒙のため毎年春に糖尿病講演会を15年間開催してきました。元横綱隆の里関が何度も講演にこられ、一時この病院は隆の里関の病院などと噂されましたが、隆の里関が患者として受診されていることが報道されて事情が了解されました。糖尿病講演会講師としては、糖尿病をもちながら活躍している方々を招き隆の里関を初め医事評論家水野肇氏、NHK料理講師城戸崎愛氏、漫画家富永一朗氏など多くの方々が体験談を話されました。

患者さんの教育には病院スタッフみんなの熱意と創意工夫が成果をあげ、患者さんの良好な血糖コントロールと高いQOLを維持してきました。この実績については平成6年の国際糖尿病学会で発表しました。また平成8年からはアメリカ.ポートランド市との共同研究で札幌市の患者さんとの教育後の血糖コントロールを比べています。この成績については改めて報告致します。

一方では病院スタッフの糖尿病臨床研究も盛んに行われ学会などで発表しています。その主なテーマはつぎのようなものです。

@  飲酒の血糖値におよぼす影響 

A脂肪を取りすぎたときの血糖値におよぼす影響 
B食後の最高血糖値を調べる時間帯 

C血糖コントロールを悪化させる自己管理上の問題点 

D果物類の血糖値におよぼす影響(現在研究中)

  今年からは糖尿病療養指導士も誕生し、患者さんの教育および療養相談には充分に対応していけると思います。また治療の面でもこれから市販される予定の新薬(糖尿病内服剤、インスリン製剤など)の治験をやってきています。これまでに参加して下さった患者さんの評判もよく、早く一般の患者さんにも使用される日が望まれています。


 
病院開設20周年記念行事として「歩こう会」を企画しました。糖尿病でない方も参加できます。これからの健康づくりのために歩く習慣をつくりましょう。