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ウオーキングについて10の質問

2002.10.5

Q1 朝食前の歩きはどうしていけないのですか (釧路市 女性42歳)

A. 健康な人では構いませんが、糖尿病患者さんが血糖降下を考えてやっているのならさけた方が良いです。食前運動のエネルギーは脂肪分解(脂肪酸)によって補われます。脂肪酸が体内にたまると血糖値の下がりが悪くなります。また、肝臓のグリコーゲンが十分にないときは低血糖がおきます。逆に運動終了後に高血糖になることもあります。 

Q2 一回2、30分の歩きでは満足できません。少なくとも1時間は歩きますが歩き過ぎは良くないですか。 (札幌市 男性56歳)

A. 血糖降下を目的とする歩き方は20〜30分で良いです。歩行時の血糖降下は開始して20分くらいから始まります。その前までは肝臓のグリコーゲンが盛んに分解されてブドウ糖新生がおこりそれがエネルギー源となります。そして20分以降は脂肪分解による脂肪酸がエネルギー源となります。脂肪酸とそれに伴って生じるケトン体はインスリン作用を抑えるため高血糖をきたします。また歩き過ぎて疲れるとアドレナリン、グルカゴンが分泌され、この両ホルモンも高血糖を引き起こします。

Q3 夜の宴会で食べ過ぎたのでいつもより長く歩いて、多べ過ぎの分を消費しました。このやり方でよいですか。 (札幌市 男性56歳)

A. 恐らく酔いのまわった身体で歩いて帰宅したのでしょう。多べ過ぎによる余分のカロリーは歩いたくらいでは消費されません。一般に一万歩(約1時間半)歩いて約300カロリー消費となります。それに対して宴会時の食事カロリーは和風料理として1000から1200カロリー位摂取しています。その差は肥満、カロリーオーバーとなり糖尿病によくありません。

Q4 ゴルフ、山登り、川魚釣りなどで歩いていますが糖尿病運動療法として良いですか (札幌市 男性42歳)

A. 糖尿病のためのウオーキングは一般的に食事30分後に30分が基本です。ただし運動能力、時間的事情によっては30分にこだわることはありません。この条件にそわないで歩くスポーツは血糖降下に効果的かどうかはむつかしいです。むしろこれらのスポーツは食事の時間や取り方が乱れると思います。

Q5 ウオーキングでも低血糖になる心配がありますか (赤平市 女性65歳)

A. 内服剤服用している方が指示どうりの食事と運動をしている限りではほぼ低血糖の心配はありません。インスリン治療の方は注射部位、運動強度、食事内容によって運動中または後におこることがあります。ただひとつ注意してほしいことは治療内容にかかわらず、夜中に低血糖の起こることがあります。運動時に消費するブドウ糖は、その80%は肝臓からのブドウ糖新生でまかなわれています。その消費されたグリコーゲンを夜中に再生するため、血中ブドウ糖は肝臓に盛んに取り込まれます。

Q6 適度のウオーキングとはどのようにすると良いのですか。 (北見市 女性72歳)

A. 一般的なやり方として食事30分後に30分間、脈拍一分間120になる位の速度とします。これを一日1、2回で、毎日または週2、3回でやってください。ただし年令、身体の調子によっては変えなければなりません。

Q7 ウオーキングの時の服装はどんなものが良いですか (札幌市 女性42歳)

A. 服装は汗の吸湿性、通気性の良いもの、色の明るいものが好ましいです。夜間の事故防止と気分転換になります。靴はできればウオーキングシューズをお勧めします。少し高価ですがはき心地は抜群です。

Q8 外に出るのがおっくうですが、自宅内のウオーキングはどうしたら良いですか (札幌市 女性76歳)

A. 室内が広ければ良いのですが、狭いと目をまわしますね。竹踏みとか、階段一段目を上り下がりするのも一つの方法です。最近は段差を加減できるサーキット型段差を使いダンス様の歩き方をするウエルビックスが流行しています。

Q9 ウオーキングでやせることもできますか (札幌市 女性27歳)

A. この質問は多くの方からいただきました。答えはイエスです。そのためには食べ物は指示カロリーを守り、体内で脂肪となる食品を避けることです。さらに水分摂取は必要最小量に止めましょう。歩行は一日一万歩をきっちり守り、厚着をして汗をかくようにして下さい。

Q10 病院の「Let’s歩こう会」の会員になれますか。どのような企画がありますか (札幌市 男性31歳)

A. この「歩こう会」は患者さんの患者さんによる患者さんのための歩こう会で今年7月に発足しました。手始めに10月5日(毎年10月第一土曜日)に歩こう会を開催します。今後会員を募り定期歩こう会を開くかどうかは検討中です。