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美しい歩き方、身体に良い歩き方

2006.5.8


  春は歩くのに最適の季節です。この時期に歩かない人はその人の人生で楽しみをひとつ損をしていると言ってもよいでしょう。歩くことが身体によいことは誰もが分かっていることですが、時間がないとか、おっくうだとか、体調が悪いからといって歩きしぶる人を多くみうけます。ところが歩くと美しくなるとか、お金の節約になるとか、体調が良くなりますというと歩く気にもなるでしょう。今回は歩き方についてお話します。

  歩き方はその目的によりいくつかのやり方があります。美しい歩き方、身体に良い(健康的な)歩き方、陸上競技で競う競歩、水中歩行、うしろ歩き、なんば歩き、そぞろ歩きがあります。その他に道具を用意するものとして歩くスキー、かんじき歩きなどもあります。ここでは標題についてお話します。

 「美しい歩き方」は文字どうり美しく、格好よく歩くことで正しい歩き方に見た目の美しさを加えたものです。10数年前にアメリカからエクササイズ.ウオーキングが日本にとりいれられ歩くブームがおこりました。さらに最近数年前から美しく歩くことをデユーク更家(さらいえ)さん(51才)が提唱して女優、モデル、全国の若い女性に第2の歩くブームを呼び起こしました。更家さんはもとファッションモデルのトレーナーとして動作、歩き方を指導し、自らもモデルで登場していました。そのような人の歩き方ですから綺麗、美しい歩き方になるのは当然でしょう。

  まず、頭のてっぺんがひもで引き上げられている感じで背筋を真直ぐにして、目線も真直ぐ前方を見つめます。へそ下(丹田)に重心をおき、お尻穴を引き締め腰を前に出す感じで歩きます。腰の重心をその位置に保ち、肩の力を抜いて腕をさり気なく下げ優雅に歩く気持ちになって下さい。大事なことは絶えず美しく歩くを意識して歩くことです。従ってこの姿勢で長距離は
無理でしよう。せいぜい街中を数100メートル位が限度でしょう。この歩き方については5月13日(土)のLet’s 歩こう会でご披露したいと思います(写真 右)。

  次に述べる身体に良い歩き方は全身運動として多くの病気の予防や治療にかなったやり方です。これは一般的な正しい歩き方に加え一日の歩く頻度、時間、歩くタイミングなど日常生活条件を考えて習慣化、継続することを必要とします。歩き方は美しい歩き方に加え速さが要求されます。それには歩幅を広く、後足はつま先で蹴りをいれ、前足は膝をのばしかがとで着地します。腕は90度から100度位に曲げダイナミックに前後移動します。手ごろな棒をもって先を前に突刺す、引っ張り出す感じで振ると良いでしょう。下肢の動きは腕の振り方で決まります。つまり腕は車のハンドルとアクセルの働きをして、腕振りの方向と速さで歩きを調節します。この腕振りの加減は坂道の上り下りに応用が効きます(写真 左)。

  あまり歩くことに熱中し過ぎると低血糖がきますし、歩き終わって高血糖の見られることがありますのでご注意下さい。普通は食事30分後に30分間歩くのが無難であり、効果的です。腕組みして考えているより、まず10分、20分でよいから近所を一周歩いてみて下さい。きっと身体になにか感じるものがあるでしょう。