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今年こそは良い糖尿病を

  2007.1.1

 私共の病院は糖尿病専門病院として昭和56年に開設され25年目になりました。これ迄も、これからも糖尿病の専門病院として良い病院になるように、病院全体が糖尿病カラーで診療に努めていきます。

 ところで、糖尿病に良い病院とはなにをもって判断することなのでしょうか。これについては一般論よりも、私共の病院のことなので皆様からの意見を聞きながら良い病院つくりの改革を進めていきたいと思います。

 さて、良い悪いは社会生活全般のこと、天候、人柄、衣食住など多くの事象について考えられることです。糖尿病においても良い悪いという言い方はありますが、これはあくまでも血糖コントロールが良い悪いというのが一般で、糖尿病が軽い、重いを意味しているわけではありません。そもそも、糖尿病には軽い(良い)、重症(悪い)という言い方はありません。インスリン治療患者さんも重症糖尿病ではありません。血糖コントロールがよいといえる基準は糖尿病外来に明示してありますからお読み下さい。良い血糖コントロールであるためには良い生活習慣が必要となります。良い生活習慣とはどのような生活のことでしょうか。患者さん各自は自分の療養生活はほぼ完璧と考えているでしょうが、それは自分の判断で、自分の物差しで決めていることです。良い療養生活とは療養の基本が守られていることです。療養の基本と言っても特別なことをする必要もなく、古くから言われている極めて当たり前の生活のことです。しかし当たり前でない生活をしていかねばならないのが現代の生活なのでしょう。

 古くは貝原益軒の「養生訓」から現代では厚生労働省が提示している「健康日本21」です。これらいずれをひも解いてみても至って健康的、当然なライフスタイルです。

 皆さんももう少し今の生活を見直してみてはいかがでしょうか。