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平成15年明けましておめでとうございます

2003.1.7

   平成2年は健康元年といわれ、日本国民一人ひとりが健康を意識して生活することを当時の厚生省から提唱されました。これが健康日本21です。また札幌でも昨年より健康さっぽろ21が公布され札幌市民の健康維持が政策に盛り込まれました。このように日本国民のこれまで豊かな生活の意識改革を計り、心の健康、身体の健康に目をむけてもらうゆとりをもってもらおうとしています。日常生活、社会生活において便利なもの、楽しいもの、美しいもの、居心地のよいものなど衣食住に関連するよいものはほぼ皆さん整ったと思います。今年は自分のためにも、家族のためにも、社会のためにも心と身体の健康を気づかって生活して頂きたいと思います。

    健康は一朝一夕で出来上がるものではありません。健康というひと財産をもつためには、日頃から少しずつ養生による貯えを積み上げていかねばなりません。このことは、いま思ってお話していることではなく日本古来から言われていることです。その中で最も有名な訓話は江戸時代の儒学者貝原益軒の「養生訓」です。この本の解説に次の言葉が記されています(松宮光伸氏の談話)。

  養生とは「生」を「養う」ことです。かけがえのない、他でもない自分自身の「命」を育むことなのです。この世に知能あるものとして生を受けた我々人間の義務でもあります。できることなら、健やかに日々の生活を送り、成長と成熟ののち、少しづつ老いを受け入れたいものです。そして、十分に生きたという満足感をえて、心穏やかに死を迎えることができれば、限りある命を授かった人間として納得いく人生ではないでしょうか。養生とは、そのための生活の考え方、知恵なのです。

「人の命はもとより天より受けて生まれつきなれども
  養生よくすれば長し
  養生せざれば短し
  しかれば 長命なるも 短命なるも
  我が心のままなり」

 

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