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糖尿病と睡眠障害

 

2014. 9. 10    

寝不足は血糖値を上げます。それほんと?

皆さんは良く眠れていますか?最近糖尿病患者さんに睡眠障害が高頻度でみられますが、睡眠障害が血糖のコントロールを悪くすることがわかっています。

睡眠障害とは

1入眠障害:寝つけない

2中途覚醒:寝つきは良いが、夜中で目が覚め、その後寝むれない。

3早朝覚醒:朝早く目が覚める。

多くの調査研究がありますが糖尿病患者590例を対象とした米国の調査では患者の41.9%が睡眠障害を有しており(Manocchia M et al,2001)、わが国では37%が睡眠障害を有していたと報告があります。

糖尿病患者さんに睡眠障害が認められる原因のひとつとして高血糖に伴う口渇感や夜間頻尿、あるいは糖尿病の合併症である神経障害に伴う足の痛みや、痺れが床に付くと気になり不眠症状をもたらすと考えられます。

また、不眠自体が糖尿病を発症させる危険因子になっているとの報告もあります。 ゴットリーブという研究者の報告をみると、糖尿病でない人1486名の睡眠時間別の糖尿病発症を調べています。5時間以下の群では7-8時間と比べて糖尿病発症の危険が2.51倍に高まることが示されました。

何らかの原因で睡眠が障害されると、インスリン拮抗ホルモン(ストレスホルモン)の分泌が増えて血糖が高くなりやすくなります。自己血糖測定をしている患者さんは朝食前血糖の高い時は、睡眠不足も原因の一つと知っておいてください。一方で睡眠不足(睡眠時間4時間)にすると満腹感を知らせるホルモンのレプチンが減少し空腹感を知らせるホルモンのグレリンの増加が認められ、空腹感や食欲が亢進したとの報告もあります。睡眠不足があると肥満も助長するのですね。

では、ここで心地よい眠りのためのヒントをお話しします。

1. 睡眠時間も目安は「日中の眠気でこまらない」

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必要な睡眠時間には個人差があります。8時間にこだわらず、日中 眠気を感じずに起きていられるかどうかを目安としましょう。 また、歳をとると必要な睡眠時間は短くなります。
2. 刺激物を避け、寝る前にはリラックスできる状態を

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床につく前4時間以内のコーヒーや紅茶、緑茶、1時間以内のタバコは控えましょう。
3. 同じ時刻に毎日起床

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毎日同じ時刻に起床し、日光を浴びることが快適な睡眠をもたらします。早寝・早起きしたい時は、早起きから始めましょう。休みの日もなるべく同じ時刻に起床しましょう。(朝食を遅い時間にとると血糖も上昇します。)
4. 光を上手に利用

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体内のリズムと生活のリズムを同調させることが不眠の解消にも役立ちます。人の体内時計の周期は24時間ではなくやや長めの25時間ですが、朝の強い光でこの約1時間のずれを毎日体内時計がリセットしているのです。朝目が覚めたらなるべく早く日光を浴びましょう。また夜間の室内照明が明るすぎると眠りに付きにくくなります。
5. 規則正しい生活習慣

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朝食をきちんと摂ることは、心と体の目覚めに大切です。また、満腹だと睡眠を妨げることがあるので遅い時間の食事は軽めに。就寝3−4時間前までに軽く汗ばむ程度の運動も効果的。
6. 昼寝は15時までに30分未満とする

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正しい昼寝は日中の眠気を解消し、すっきりとさせますが、長すぎる昼寝や夕食後の居眠りは、夜間の睡眠に悪影響を及ぼします。
7. 眠りが浅い時(夜間目が覚めてしまう)は遅寝・早起きに努める

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必要以上に長く床にいるとかえって眠りは浅くなります。遅寝・早起きをすると熟眠感が増すことになります。
8. 睡眠薬の代わりの寝酒は不眠のもと

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寝酒による睡眠は浅く、何度も目が覚めたり、それなしでは眠れなくなったりすることがあります。
9. 十分眠っても日中の眠気が強い時・睡眠中の激しいいびき・呼吸停止が見られる時は専門医へ

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睡眠時無呼吸症候群では上記の症状が見られ睡眠不足になります。症状が当てはまる場合は医師に相談してください。

 

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